「トラウマ、潜在意識について」

トラウマ、潜在意識について

先日の面談で、トラウマについて心の仕組みや潜在意識との関連で説明する機会があったので、ここにシェアします。

少し長いですが、重要なことですので、
トラウマについて気になっている人にはじっくりと読んでいただければと思います。
(ゆっくりでいいので、できれば繰り返して)

子供時代は、結構みな怖い体験したりしています。
親からの虐待も含めて。今で言う、トラウマ、心的外傷体験。
しかし、意外と自然に乗り越えているようです。

昔、総合病院で夜間救急外来をしていた時、母さんが真っ青になって、
「この子が、頭から、真っ逆さまに落ちたんです。大丈夫でしょうか?」
と言ってお子さんを連れてきたケースがよくありました。
(私が担当したケースでは、CTなど検査で、ほとんど異常なしでした。もちろん、メンタル面でも)

「トラウマなどで、心は傷つかない。
潜在意識が守ってくれるから安心していいですよ」という話をします。

心的外傷によって、心が傷ついてしまった、心の傷は一生残る、大変だとか言う人がいますが、心は光みたいなもので絶対に傷つかないということを、まず知って欲しいと思います。
(こうした「心の傷は一生残る」とった説明自体が、そのような思い込みを作り結果として、その状態を長引かせているように思います。)

心はガラスみたいなもので、割れやすく、割れたらおしまいみたいに言われることがありますが、あれは、真実ではないと思います。(復活した人をたくさん見てきましたから)

【心と世界の仕組み】

外界は、内面の投影。
内面にあるものが、外に投影されて見える。
外界は、自分を写す鏡のようのもの。

簡単に言えば、自分の中にないものは、外には見えないということ。
自分が興味を持ち出すと、途端に、それが周囲にたくさん見えるようになる。

これらは、みな同じことを言っています。

このようなことの仮説として、
「人間の内側に、心である光と、それを取り囲む映画のフィルム(価値観、考え方)があって、それが外に投影されたものが外界となる。」
というものがあります。

これはとても良くできていて、こう考えると精神的な現象をよく説明できるので、相談に来られた方によく、このように説明しています。

確かに、心的外傷を受けた時はとてもショックなので、その後もしばらくは辛い状態が続くため、心が傷ついたとか思うかもしれません。

時に専門家もそう言いますし。

しかし、実際には、心を取り囲んでいるフィルムが傷ついただけで、フィルムは、変えることができて、それによってまた、元気になれるということです。

このフィルムを変える作業が、潜在意識のレベルで、ものの見方を変えることです。

【事例】
私の知っている人の例

20才頃から、突然、水で顔を洗えなくなりました。
顔を水につけると、息ができなくなり、苦しくなるというのです。
おかしい、おかしいってしばらく、お湯で洗っていたそうです。
お湯なら普通に洗えていたので。

ある時、久しぶりに実家で兄弟が集まった時、その話をしていてある事実が判明しました。
その人は、3人兄弟の末っ子で、3才位の時、海で、上の2人の兄とふざけていて、溺れて仮死状態になったことがあったということでした。

その後、この話題には誰も触れず、皆忘れていたそうです。
(この記憶、その後、毎日引きずっていたら、怖すぎると思いませんか?)

【脳内で起きていること】

強力な外傷体験を経験すると脳内にはコルチゾールというストレスホルモンが
分泌され、記憶をつかさどっている海馬の細胞が傷害されます。

結果として、多くの場合、その前後の記憶に残らなくなるようです。

しかし、傷害された部分の周辺には、瀕死の状態で生き延びた「記憶を保存した神経細胞」が残っています。これが、その後何年もの歳月をかけて徐々に回復します。

そして、顕在意識にまではあげられないけど、潜在意識のレベルまでに記憶をあげることができるようになり、それが影響して体が反応して症状を出しているのだと考えています。
(顕在意識にはあがってこないので、エピソードしては思い出せない。)

しかし、その頃には、結構体も大きくなり、体力的にも強くなっていて、多くの知識も増え、視野、ものの見方も広くなっているので、過去の出来事に対して余裕を持って接することができるようになっています。

そのため、原因を思い出したとしても、全く問題ありません。
問題ないばかりか、昔のそんなことで反応していたのか、それはそれでやむを得なかった、でも、今は状況が全く違うから大丈夫。と同じ記憶に対して別な認識を持つことができます(新しい思考回路を作ります)。

(先程の、水で顔が洗えなかった人は、原因がわかった途端に水で洗えるようになったとのことです。)

一般に、記憶は何かに誘発されて突然出てきます。(先程の例では、冷たい水)
ですので、昔の何か関連することに近いものの刺激を受けることで、日々勝手に出てきていると思いますが、その瞬間は、反射的に意識は幼少時の状態に戻っています。ですので、体は、幼少時に反応するであろう反応をしているのです。(多くの場合、恐怖に支配され、自律神経のバランスが崩れ、動悸、頭痛、吐き気、等など。)

でも、その反応について、新しい見方、思考回路ができてしまうと、次からは、そのような瞬間に、新しい思考回路での反応(「大丈夫、大丈夫!」)が起こりますので、症状とならないのだと思います。(人間の体とは、本当によくできていると思います。)

【トラウマに対する心構え】

この話の良いところは、
あえて、原因が分からなくてもよいということです。

おそらく、関連する怖いことがあってそうなっているんだ、でも、今は状況が全く違うから大丈夫と心から思えれば症状は消えるということです(新しい思考回路ができて、反射的にそっちに行くので)。

おそらく、大人であれば、子供が怖がることを大抵のことはクリアできるはずなので、そこは大丈夫と思って良いと思います。

ですので、あえて、原因を探る必要はありません。
何かの時に、わかるかもしれませんが、それはそれで良い。その時に必要なことがあればその時に対応すれば良いと考えておくのが良いでしょう。(先程の例であれば、その状況を現在の大人の眼で捉え直すことで、自然に恐怖は消えるでしょう)

先程のフィルムのたとえ話と、潜在意識の関連で言うと、フィルムにあまりに大きなキズがついてしまったら、潜在意識はその体験自体を、それを乗り越えることができるようになるまで一定期間それを隠してくれます。

そして、その人が大きくなってから、潜在意識は、その人の成長度合いに応じて、マスクしていたものを少しずつ外していきます(“ノック”して教えてくれるみたいに)。

その人にとって、丁度良いタイミングで、丁度自分の力で乗り越えられる程度の問題を出してくれているという感じでしょうか。

(全て潜在意識のせいにするのはどうかと思いますが、そう考えても、大きな間違いではないと思うので、わかりやすさもあって、このように説明しています。)

成長して大丈夫そうになった時に、潜在意識が、心の内側から、ノックしてくるような感じです。そして、このノックを感じたら必要に応じて対応すれば良いのだと思います。
(解決できる状態になるまで、忘れさせてくれた潜在意識に感謝しましょう)

もし、時々起こる症状が何らかのトラウマに原因があるとしたら(もちろんそうでない可能性もあります)まずは第一段階として、このようにトラウマについての説明を受け入れて、不安を減らした状態で様子を見ることだと思います。

今後、これで改善しない場合は、必要に応じて次の戦略がいくつかありますので安心して下さい。

【見方を変えることの重要性】

最後に、見方を変えることが大事だと良くわかる例をお伝えします。

時に、幼い子どもが悲惨な事件に巻き込まれることがあります。
そんな時、「あー大変だ、大きな心のキズを負ってしまった」などと周りが過剰に言うことで、その子たちがそう思いこんでしまう可能性があります。

これは、一種の暗示を与えているようなものです。あまりにマイナス面にフォーカスした対応していると、そう思いこんでしまい、回復に余計に時間がかかることがあります。

昔、戦国時代、家族も友達も目の前で殺された子供はたくさんいたと思います。でも、その時、「お前は、ただ一人生き残った運の強い子だから頑張れるよ」と言われ、そうかと思って、その後は力強く生きたはずです。

決して、PTSDとか、トラウマなんて言ってなかったはずだと思います。

もっというと、今生きている人はみんな、そのような過酷な時代を生き延びた先祖の子孫だから、弱いはずはないと思います。
(その時、たまたま、トラウマになったと言って、引きこもっていた人がいたとしても、その人は確実に子孫を残していないはずで、そのようなDNAは排除されていると思います。)

人間の心なんて、昔も今も変わるはずはなく、ただ周りの考え方が変わっただけだと思います。

まとめとしては、潜在意識がうまくやってるから安心して良いという事と、ものの見方を変える事で、フィルムが変わって元気になれるということです。

潜在意識とものの考え方がいかに大事かという話でした。
参考になりましたら幸いです。

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