「引きこもりのお子さんに変化を与えるために」

「引きこもりのお子さんに変化を与えるために」

今回は、日頃、私が診療をする上で大切だと考えていることで、
引きこもりのお子さんと暮らすご家族にも役立つと思うことを書きます。

「引きこもりの子供さんに変化を与えるために」必要なことです。

 

初めにポイントを書きます。

原則1 今までと同じ方法では、今まで以上の結果は出ない。

原則2 慎重な観察によるフィードバックがすべて

原則3 あらゆる状況を解決する唯一の魔法のような方法はない
(全て状況ごとに異なる方法を丹念に探るしか手はない)

 

順番に説明していきます。
原則1 今までと同じ方法では、同じ結果以上の結果は出ない。
つまりは、上手くいっていることは続けましょう。
しかし、上手くいっていないならば、別な方法を試しましょうということ。

これは、一見すると当たり前のことですが、自分のことはなかなか見えないもの。

結果が出ていないにもかかわらず、同じことを繰り返していることが意外に多いものです。

 

そして、別な方法を試す際に必要になるのが、
原則2 慎重な観察によるフィードバックがすべて、です。

フィードバックさえあれば、やみくもに別な方法を試しても悪くはありません。
(別な方法をやらないよりは、数段良いです。状況把握が難しく、どうしていいかわからない時は、とりあえず、なにかをやってみるということも必要です。)

しかし、これだと効率の面で問題があり、解決策にたどり着くまでに時間がかかってしまいます。

お勧めは、状況を見極め仮説を立てて、それに基づいた計画を立て、検証しフィードバックを元に修正を繰り返すことです。

人は、何か魔法のような対策を期待し、それが現れるまで行動することを先延ばしにする傾向があります。

 

そこで、
原則3 あらゆる状況を解決する唯一の魔法のような方法はない
(全て状況ごとに異なる方法を丹念に探るしか手はない)
と考え、行動することです。

そうは言っても、当事者であるご家族は、様々な感情が出てくるので
客観的に状況を見ることが難しくなる傾向があります。

そして、ともすれば楽観的な判断に偏ってしまい、もう少し様子を見ようと考えがちで行動のタイミングを逸してしまう傾向があります。

この点、経験方法な専門家は、客観的に状況を判断しますし、
仮説、計画、検証、フィードバック、修正の繰り返しが得意であり、効率的に行うことができます。

ですので、状況が変わらないのに、それへの対応策もなかなか取れない時は、専門家の力を借りることも必要と思われます。

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